在留資格「介護」とは?外国人が日本で介護士として働くための制度を徹底解説【2025年最新版】

日本の高齢化が急速に進行する中、介護現場では深刻な人材不足が問題となっています。この課題の解決策のひとつとして注目されているのが、外国人の介護人材の活用です。

その中でも、長期的な雇用やキャリア形成が可能な「在留資格『介護』」は、介護事業者・求職者の双方にとって非常に重要な制度です。

本記事では、在留資格「介護」の概要や取得要件、他制度との違い、メリット、そして導入ステップまでを網羅的に解説します。

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在留資格「介護」とは?外国人が日本の介護現場で活躍するための制度

在留資格「介護」は、日本で外国人が介護福祉士として正社員で働くための在留資格です。2017年に新設され、介護福祉士国家資格を取得していることが前提となります。

この制度の最大の特徴は、長期的な在留が可能であり、将来的な永住申請の対象にもなりうる点です。

また、特定技能や技能実習と異なり、専門職として扱われることから、家族の帯同も可能で、生活基盤の安定にもつながります。まさに「介護職のプロ」として、日本社会で活躍できる制度といえます。

在留資格「介護」の取得要件

①介護福祉士の国家資格が必須

在留資格「介護」を取得するには、日本の国家資格である「介護福祉士」の取得が必要です。この資格を取得するには、次のようなステップを踏む必要があります。

  • 厚生労働省指定の養成施設(専門学校・大学)を卒業
  • 国家試験に合格

通常、2年間の専門学校または4年間の大学で学び、一定時間の実習を経て、国家試験を受験することになります。

②一定の日本語能力が求められる

介護現場では、日本語での円滑なコミュニケーションが不可欠です。そのため、養成校に入学する際や国家試験に合格するためにも、一般的に「日本語能力試験(JLPT)N2以上」の能力が推奨されています。

さらに、現場では専門用語や方言も使われるため、実務を通じて継続的に日本語力を向上させる姿勢が求められます。

在留資格「介護」の特徴とメリット

①長期的な就労・定住が可能

在留資格「介護」は、1年・3年・5年の在留期間で更新可能です。雇用契約が継続していれば、更新により長期的な就労が可能であり、安定した生活基盤を築けます。

②家族帯同が認められる

在留資格「介護」を持つ外国人は、条件を満たすことで配偶者・子どもの帯同が認められます。これは、特定技能や技能実習にはない大きな利点であり、外国人にとっては大きな安心材料です。

③永住権の申請が可能

「介護」ビザでの在留が長期間続き、所得や納税、素行などの要件を満たせば、永住申請も可能です。将来的に日本で生活基盤を築くことを希望する外国人にとっては、非常に魅力的な選択肢です。

他の介護系在留資格との違い

特定技能(介護分野)との違い

特定技能1号は、技能試験と日本語試験に合格すれば介護現場で最長5年間働ける制度ですが、家族帯同や永住申請はできません。

一方、「介護」ビザは長期就労・家族帯同・永住申請が可能であり、キャリアとしても格段に有利です。

技能実習との違い

技能実習制度は、開発途上国への技術移転が目的であり、最長5年で帰国が前提です。教育面でも限られており、処遇面やキャリア形成においても制限があります。

対して「介護」ビザは、国家資格保持者が対象であり、専門職としての位置づけです。

EPA(経済連携協定)との違い

EPAによる介護人材受け入れは、インドネシア・フィリピン・ベトナムなど特定国が対象です。試験合格率が低く、制度の柔軟性にも限界があります。

一般外国人が「介護」ビザを目指すルートの方が、現実的かつ長期的な雇用が可能です。

在留資格「介護」取得までの具体的ステップ

  1. 日本語能力(N2以上)を取得
  2. 介護福祉士養成施設(2年または4年)に入学
  3. 現場での実習を経験
  4. 介護福祉士国家試験に合格
  5. 雇用契約締結 → 入国管理局にて在留資格「介護」を取得

この流れには時間と努力を要しますが、その分、日本社会での安定したキャリアが期待できます。

介護事業者にとってのメリット

介護福祉士として在留資格「介護」で働く外国人は、国家資格を持つ即戦力です。日本語もある程度堪能であり、教育コストや離職リスクも低減されます。

また、定着率が高く、職場の安定化にもつながります。

まとめ

在留資格「介護」は、日本の介護現場における長期的な人材確保と外国人の安定した生活設計を同時に実現できる制度です。今後、より多くの外国人がこの制度を通じて日本の介護を支える一員となることが期待されています。

事業者側も、この制度を正しく理解し、戦略的に活用することで、質の高い介護サービスの提供と組織の持続的成長を目指すことができるでしょう。

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